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全日中教育ビジョン改定の経緯
◯  全日中教育ビジョンの第3章には、「全日本中学校長会からの 10 の提言」として、全日中が 今後 3 年以内をめどに取り組むべき具体的目標が示されました。全日中教育ビジョン策定から3 年の間には、公立高等学校授業料無償化(平成 22 年 4 月)、大津市中2いじめ自殺事件(平成 23 年 10 月)、現行学習指導要領の全面実施(平成 24 年 4 月)、いじめの実態についての全国調 査(平成 24 年7月)など、中学校教育を巡る様々な動きがありました。そして、未曾有の被害 をもたらした東日本大震災が発災したのもこの間のことでした。このような中学校教育を取り巻 く情勢の変化と3年間の取組状況を踏まえ、平成 24 年度に1年間をかけて第3章を中心に改訂 が行われ、平成 25 年 3 月に全日中教育ビジョン改訂版が策定されました。

◯  その後、改訂された全日中教育ビジョンは、最初のビジョンと同様に、各都道府県中学校長会 において、活動方針や研究方針に明確に位置付けられ、各中学校の学校経営方針や教育活動の指 針としての役割を果たしてきました。

◯  改訂版の策定から 3 年が経過した平成 27 年度に3年間の取組状況を踏まえ、2度目の改訂が 行われました。この間にも教育再生実行会議の諸提言(平成 25 年 2 月他)、第2期教育振興基 本計画の策定(平成 25 年 6 月)、いじめ防止対策推進法成立(平成 25 年 6 月)、道徳に係る教 育課程の改善等についての答申(平成 26 年 10 月)、選挙権年齢の 20 歳以上から 18 歳以上へ の引き下げ(平成 27 年 6 月)、いじめの状況等に係る全国調査の再調査実施を通知(平成 27 年 8 月)、チームとしての学校の在り方と今後の改善方策についての答申(平成 27 年 12 月)など、 教育を巡る様々な動きがありました。また、社会や経済のグローバル化が急速に進展し、情報通 信技術も驚くほどのスピードで進化するなど、学校を取り巻く環境も大きな変化を続けています。 7 第1章 基本的な考え方 前回改訂と同様、教育を巡る動向や社会の変化等を踏まえるとともに、中学校に課せられた使命 を果たすために、全国の会員の英知を集め、改訂を行い、平成 28 年 3 月に全日中教育ビジョン 改訂版(2訂)を策定しました。

◯  「 10 の提言」は、今後3年間をめどに取り組むべき具体的目標として策定したことを踏まえ、 これまで 3 年ごとに2度にわたり、全日中教育ビジョンを改訂してきました。その結果、改訂ま での3年間における教育を巡る状況の変化や社会情勢等の変化を反映させることにより、全日中 教育ビジョンに適時性をもたせることができました。一方で、提言の中には、実現するまで3年 以上の時間を要する内容も含まれ、改訂にあたっても提言の内容が改訂前と変わらない状況が見 られました。このことを踏まえ、3度目の全日中教育ビジョンの改訂の時期を迎え、今後の改訂 の時期及びビジョンの核である「10 の提言」の在り方について、平成 29 年度に総務部で検討 することになりました。
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